八月や海を見るため丘に立つ
屋上へ秋の扉の開きをり
東京を聖橋より見る暮春
石臼や晩秋の音たてながら
割れさうな十一月の夕焼かな
吾が胸を年新しき鼓動かな
紫宸殿南庭に差す立夏の日
大川を抱き浪速の夏深し
八月や路面電車の走る街
目を開けて瞑りて花を待つてをり
略 歴
昭和36年 大阪に生まれる。
昭和60年 京都大学法学部卒業
地元酒造会社に勤め、以降京都市に在住。
平成 3年 嵯峨野へ入会
村沢夏風に俳句を学ぶ
平成26年 嵯峨野俳句会 副主宰就任
平成28年 嵯峨野俳句会 主宰就任を機に退職。
現在に至る。
句集は、第一句集「冬の石」、第二句集「八月」 (第15回 文學の森・準大賞受賞)
・俳人協会評議員
・京都俳句作家協会副会長
才野洋 俳人インタビューへ ← ご視聴希望の方は、ココをクリックすると動画(約22分)へ移動します。
名誉主宰 十句 100選より ← 萬翠荘・俳句の殿堂主宰の100選をご覧になる方はクリックしてください。
鴨三羽ほどよき距離に朝の湖
母の手に触れて帰りし四温かな
きらめける空淋しめり冬椿
みな触れて仏足石の氷面鏡
大の字に新雪とどめ如意ヶ岳
老松に年立つひびきありにけり
たぐひなき日和となりし大旦
獅子頭脱げばをみなの匂ひけり
東山指呼にふるさと松の内
客席に紙の雪降る初芝居
略 歴
昭和10年 京都に生まれる。
京都府立大学卒
昭和57年 新潟東ロータリー俳句会入会
会社の転勤先の新潟で「新潟東ロータリークラブ」の俳句会に入会、俳句を始める。
昭和58年 村山古郷が夫人の親戚であることを知り、同氏が主宰をしていた俳句結社「嵯峨野」に入会。
以後、村沢夏風を生涯の師とし、俳句の方向を定める。
平成3年 村沢夏風第二句集「彩雲」の全句鑑賞を嵯峨野に執筆
平成12年 嵯峨野同人会長
平成16年 嵯峨野主宰
平成28年 名誉主宰
現在に至る。
平成3年俳人協会会員。 句集「四温」
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